今日送迎中に転んだ。両手と両足をすりむいて、ジーンズが切れてしまった。サムシングの気に入ってるジーンズだったのに。仕方がないから帰りに手芸屋さんでワッペンを買って、アイロンで貼り付けようと思う。


転んだとき、手が出なくって、胸を打った。起き上がるまでに時間がかかった。それでも送迎車の中から運転手が出てこなくて、私は心の中で助けに来てくれないのかと思っていた。


まだ利用者さんを迎えに行ってなかったので、両手から血が出たままとりあえず依田さんを迎えに行って、車の中に案内した。その後、全ての送迎が終わっても、運転手は私に大丈夫だったかと言う声はかけなかった。当座私は心のどこかで腹を立てていた。この人が私の夫じゃなくて良かったと思った。


でもあれから数時間が経って今思う事は、私はあの時運転手に助けてもらわなくても大丈夫だったんだ。本当に助けが必要だった時は多分自分からヘルプを出していた。お願いしていたと思う。それをしなかったんだから欲しかったのは手助けではなかった。多分、大事に扱われたかったんだと思う。そう思ったら、腹を立てるようなことじゃなかったなと落ち着いた。彼が私の夫だったら、恋人だったら、パートナーだったら、またちょっと違ったかもしれないけど、それだったらそれで、こちらも素直に助けて欲しい、慰めてほしいと訴えることも逆にできるかもしれない。そういう間柄でもないし、私も送迎中に困ったわけでもないし、問題は何もなかった。多分これが、愛されるライフスタイルを今まで貫いてきてしまっていたことの1つの表れだと思うし、そこから脱却するエピソードの1つになるのかもしれない。